勉強会報告:「印旛沼流域でのグリーンインフラの取り組み:現状と展望」2025/12/11

里山グリーンインフラネットワーク代表の西廣先生より、印旛沼流域におけるグリーンインフラの取り組みの歩み、直近の動向、今後に向けた展望についてお話いただきました。

■日 時|2025年12月11日(木) 18:15~21:30
■形 式|対面+オンライン

■勉強会概要|
(発表内容)
⚫︎里山グリーンインフラとは
里山グリーンインフラとは、自然を起点とした社会基盤(インフラ)の実装を進めたいという考えを表す。里山グリーンインフラの実装においては、流域を単位として考えることが望ましいと考えている。流域には、複数の自治体が含まれることが考えられるため、自然と社会の関係を丁寧に読み解いていくことが重要となる。

⚫︎里山グリーンインフラの実装アプローチ
これまで、印旛沼流域をフィールドに里山グリーンインフラの実装を目指して取り組んできた。これまでの取り組みでは、以下5つの戦略で取り組んでいる。

①流域単位での情報基盤の整備
→流域単位での取り組みポテンシャルが高い場所を示すマップの整備と、具体的な取り組みメニューの整理に取り組んできた。
例) 谷津活用の手引きバイオ炭づくりの手引き書里山グリーンインフラマップ

②自治体単位での推進母体の構築
→地域内の関係者が意見を交わすことができ、里山グリーンインフラの実装に向けて地域プラットフォームの設置に取り組んでいる。現時点で、以下のプラットフォームが設立または検討されている。

  • 富里市気候変動対策プラットフォーム(設立済)
  • 白井市ランドスケープマネジメントセンター(検討中)
  • 印西市ランドスケープマネジメントセンター(検討中)
  • いんざい里山グリーンインフラ推進協議会(設立済)

 

③中間支援の実施
里山グリーンインフラの実装には、自治体・企業・市民団体といった複数の立場の方が協働して取り組みを進めていくことが重要と考えている。それぞれの立場の情報交換や協議をサポートするため、中間支援を実施している。これまで中間支援の取り組みとして、当ネットワークの活動や、中間支援団体の設立を進めてきた。

  • 里山グリーンインフラネットワーク
    • 2017年より活動をスタートし、最初は行政、研究者、コンサルでやっていた。
    • 自治体職員も個人として参加していただいており、参加しやすい・発言しやすい場づくりを心がけている。
  • 中間支援団体SODOの設立
    • 自治体と企業、自治体と市民団体の議論・協働の支援を行う組織体として設立した。

④計画・管理、調査・評価の人材育成
⑤生物、水資源、災害、経済、人流、幸福度などの指標による評価

(意見交換)

  • 自身の地域では、新しい企業がどうやって地域に関わるのかを調整する役割の人がいない。
  • やる気ある企業のモチベーションをうまく持っていきたい。せっかくやるなら取り組み成果が期待できる場所での活動ができるように調整したい。
  • 自身が勤務する自治体では、計画の策定・改訂作業をしながら行政計画にグリーンインフラの考え方を入れ込んでいる。
  • 印西市はどんどんデータセンターが建設されている。電力需要が増えて変電所も建設されている。データセンターが環境に及ぼす影響が分からないことで漠然と不安がある。
  • ランドスケープマネジメントセンターから県が整備したデータも提供できると、地域間横断的に情報連携が進むかもしれない。
  • 開発のあり方を考えていく早期の段階からランドスケープマネジメントセンターが参画していくことができると望ましい。
  • 地域ごとの取り組みが流域でつながっていくのが頼もしい。

■事務局コメント|
印旛沼流域でのこれまでの里山グリーンインフラネットワークの活動内容について総括いただきました。より多様な主体を巻き込むために、里山グリーンインフラマップの整備やランドスケープマネジメントセンターの設置など着実に基盤が整いつつあると感じました。

関連記事

PAGE TOP