今回の里山グリーンインフラ勉強会は、「若者によるグリーンインフラ管理の取組紹介とアンケート調査結果報告」と題して、パシフィックコンサルタンツ株式会社の柏本さんにお話しいただきました。
■日 時|2024年6月24日(月) 20:00~21:30
■形式|オンライン
■勉強会概要|
前半は、若者有志によるグリーンインフラ管理の取組紹介、後半は市民団体と若手の両方に実施したニーズ調査のためのアンケートの結果報告を行いました。
・活動のきっかけ
もともとグリーンインフラ若手の会として勉強会などを実施していたが、実際の活動を行ったことがある方は少なく、具体さに欠けた議論が続いていた。
そこで、自分たちでもフィールドをもって活動し、若者が主体となったGI実装のモデル事例の作成を目指している。
●遊休農地での活動紹介
1年前から活動を継続しており、参加者はコンサルの若手が多いが、サステナブルコミュニティからの参加者もいるなど、参加動機やモチベーションは人によってさまざま。
参加人数は月によってまちまちであり、1回のみ参加の方が多い。今後もゆるく関われる状態を続けていきたい。
現場での活動をメタバースで見せられないか検討したり、公式LINEで情報共有したりなど、間隔があいても参加しやすい形作りを行っている。
活動を始めるにあたって、活動場所は地元NPOや研究者の紹介で遊休農地を使わせていただき、道具の貸し出し、刈払い機講習などもサポートしていただいている。
活動場所は、印西牧の原駅近くの谷津にある遊休農地を地権者から借りている。
活動の3つの軸
1.様々な立場の若者が無理なく楽しくGIに関わる(→アプローチとしてデジタル技術の活用、関わる人を増やす)
2.現場スキルの向上
3.作業しながら話をしてアイデアを出す。自然を通した議論の場とコミュニティの醸成
●アンケートの結果報告
アンケートの目的は、「若者が地域の保全活動の担い手になるには?」として、ニーズの調査のため、
若者と市民団体の両方にアンケートを実施した。
若者へのアンケートでは、
参加していない理由として
・活動に参加する時間がとりにくいこと
・参加してよいイベントの情報が少ないこと
参加している方の特徴として、
・知人に誘われた
・生物多様性の保全へ関心が高い
・参加者との交流が楽しみ などが挙げられた。
市民団体向けのアンケートでは、
若者への期待として、
・力仕事・広報・企画運営
若者への広報手段として、
・地元の学校への周知・SNSの活用(Instagram、Facebookなど)
が挙げられました。
意見交換では次のような点について話題に上がりました。
・やりたいことに応じて活動することが大切。低頻度でも大丈夫。
・行政からのサポートの仕組みをうまく使ったらよいのではないか。
・参加頻度の異なる参加者でも、参加しやすい仕組みを作ると、忙しい若者でも主体的に参加してくれるのではないか。
■事務局コメント|
若者をどうやって呼び込むか、NPOにとって大きな問題のひとつだと思います。
しかし、若者もどうしたら興味関心のある活動に参加できるか迷っているように感じました。
単純なマッチングではない、活動を中心としたコミュニティの構築が大事になるのかもしれません。